個人向け国債と新窓販国債の違い|金利・中途換金・確認手順を比較

個人向け国債と新窓販国債は、どちらも国債ですが、中途換金の仕組みと金利の決まり方が同じではありません。金利の高さだけで比べる前に、いつ使う資金か、満期前に換金する可能性があるかを確認する必要があります。
タクミ新窓販国債の方が金利が高いなら、そちらを選べばいいですか?
KENTA満期前に使う可能性と、売却価格が動く仕組みを分けて確認しよう。
②変動10年の金利が「基準金利×0.66」となる理由
③満期前に換金するときの違い
④購入前に確認する順番
個人向け国債と新窓販国債は中途換金の扱いが異なる
個人向け国債は個人が購入できる国債で、変動10年、固定5年、固定3年があります。新窓販国債は個人のほか法人等も購入でき、固定2年、固定5年、固定10年があります。購入単位も個人向け国債は1万円から、新窓販国債は5万円からと異なります。財務省は令和8年12月募集分(令和9年1月発行分)から、個人向け国債の販売対象を一部の法人等へ広げ、商品名を「個人向け国債プラス」へ変更する予定と案内しています。購入時点の商品名・対象者・発行条件を確認してください。
| 項目 | 個人向け国債 | 新窓販国債 |
|---|---|---|
| 主な年限 | 変動10年・固定5年・固定3年 | 固定2年・固定5年・固定10年 |
| 購入単位 | 1万円から1万円単位 | 5万円から5万円単位 |
| 満期前の換金 | 原則1年経過後、国が額面で買い取り | 市場で売却するため価格が変動し得る |
| 満期まで保有 | 額面金額と利子を受け取る仕組み | 額面金額と利子を受け取る仕組み |
変動10年の適用利率は基準金利に0.66を掛けて決まる
財務省は、個人向け国債「変動10年」の適用利率を、基準金利に0.66を掛けた値(最低年0.05%)と案内しています。金利設定では、10年固定利付国債を保有した場合の金利収入とのバランスや中途換金などの商品性を総合的に考慮したと説明しています。
変動10年の金利は半年ごとに実勢金利に応じて変動します。固定5年・固定3年は発行時の利率が満期まで変わりません。いずれも、今月の利率を来月以降まで保証するものではないため、募集開始時の発行条件で確認します。
満期前に使う可能性がある資金では売却価格の動きも確認する
個人向け国債は、原則として発行から1年経過後に中途換金できます。直前2回分の各税引前利子相当額に0.79685を掛けた額が差し引かれますが、国が額面金額で買い取る仕組みです。
新窓販国債を満期前に換金する場合は、市場で売却します。市場金利や需給により売却価格が額面を下回る可能性があります。募集回ごとに表面利率だけでなく、応募者利回りと募集価格も示されるため、満期まで保有できるか、途中で資金が必要になり得るかを、金利水準とは別に考えます。
「初心者向き」を一律に決めず、確認しやすい条件を比べる
私はまだどちらも購入していません。短期で使う予定の資金は現金を中心に管理しているためです。ただ、初めて国債を検討する人が満期前の値動きを受け入れにくい場合には、個人向け国債の中途換金の仕組みは確認しやすい選択肢の一つになり得ると感じました。
一方で、資金を使う時期、金利変動への考え方、保有期間、取扱機関の条件は人によって異なります。「初心者だから必ず個人向け国債」とは決めず、商品説明書と発行条件を読んで判断します。
□ 満期まで保有できる可能性を確認する
□ 個人向け国債の中途換金控除を確認する
□ 新窓販国債を売却する場合の価格変動を理解する
□ 募集月の利率・取扱条件を財務省と取扱機関で確認する
よくある質問
Q. 新窓販国債は満期まで持てば元本割れしますか?
A. 財務省は、満期まで保有する場合は額面金額と利子を受け取ると案内しています。満期前に売却する場合は市場価格での売却となるため、別に確認が必要です。
Q. 個人向け国債はいつでも換金できますか?
A. 原則として発行から1年経過後です。例外や控除の扱いもあるため、財務省の最新の中途換金案内を確認してください。
確認した一次情報
財務省「個人向け国債商品概要」
財務省「個人向け国債の金利についてのよくある質問」
財務省「個人向け国債の法人等への販売対象拡大について」
財務省「新窓販国債カンタンガイド」
財務省「新窓販国債についてのよくある質問」
本記事は一般的な商品性の整理と著者の検討記録です。特定の国債の購入を勧めるものではありません。実際の購入前に、最新の発行条件・取扱条件・税金の扱いを取扱機関等へ確認してください。