在職老齢年金とは?2026年度の65万円基準と確認手順

働きながら年金を受け取ると、給与があるだけで年金全体が止まるわけではありません。在職老齢年金では、老齢厚生年金の一部と賃金を所定の方法で比べ、基準を超える場合に老齢厚生年金の一部または全部が支給停止になります。2026年度の支給停止調整額は月65万円です。
タクミ65歳以降に働くと、老齢年金は全部もらえなくなるんですか?
KENTAいいえ。対象は主に老齢厚生年金で、給与との合計がその年度の基準を超える場合だけ調整されるよ。
②基本月額と総報酬月額相当額
③2026年度の65万円基準
④見直されるタイミング
在職老齢年金は老齢厚生年金と賃金を調整する仕組み
日本年金機構は、70歳未満で厚生年金保険に加入して働く場合、または70歳以上で厚生年金保険の適用事業所に勤める場合に、老齢厚生年金と給与・賞与の額に応じて年金の一部または全部が支給停止になる場合があると案内しています。
| 用語 | 公式案内での意味 |
|---|---|
| 基本月額 | 加給年金額を除いた老齢厚生年金(報酬比例部分)の月額 |
| 総報酬月額相当額 | その月の標準報酬月額と、直近1年間の標準賞与額を月額換算した額の合計 |
| 支給停止調整額 | 基本月額と総報酬月額相当額を比較する年度ごとの基準額 |
2026年度の支給停止調整額は65万円
日本年金機構は、2026年4月から支給停止調整額を、2025年度の51万円から2026年度の65万円へ見直したと案内しています。基本月額と総報酬月額相当額の合計が65万円以下なら老齢厚生年金は全額支給、65万円を超える場合は、超過分の2分の1を基本月額から差し引く計算です。基準額は毎年度改定されるため、翌年度以降も同額とは限りません。
老齢基礎年金は在職老齢年金の支給停止対象ではない
日本年金機構の制度説明では、老齢基礎年金と繰下げ加算額は全額支給とされています。加給年金額は基本月額には含めませんが、計算結果によって老齢厚生年金が全額支給停止となる場合の扱いなど、個別の受給状況で確認が必要です。
賃金や退職で支給停止額は見直される
支給停止額は、総報酬月額相当額が変わった月や退職日の翌月に変更されます。また、65歳以上70歳未満で厚生年金に加入している人は、毎年9月1日を基準に前年9月から当年8月までの加入期間を年金額へ反映する在職定時改定があります。
□ 給与だけでなく賞与の月額換算を含めて確認する
□ 受給年度の支給停止調整額を日本年金機構で確認する
□ 退職・再就職・賃金変更の予定を確認する
□ 繰上げ・繰下げは在職老齢年金と分けて、年金事務所等へ相談する
よくある質問
Q. 働くと年金は一切受け取れませんか?
A. 一律には止まりません。基本月額と総報酬月額相当額の合計が年度の基準を超える場合に、老齢厚生年金の一部または全部が支給停止になる仕組みです。
Q. 2026年度の基準額はいくらですか?
A. 2026年度は65万円です。この金額は毎年度改定されるため、実際に受給する年度の日本年金機構の案内を確認してください。
Q. 自分の支給額をこの記事だけで計算できますか?
A. 正確な受給額は個別の年金記録、給与・賞与、加給年金、退職時期などで変わります。ねんきんネット、年金事務所、勤務先の担当窓口で確認してください。
まとめ
在職老齢年金は、働くこと自体で年金全体がなくなる制度ではありません。2026年度は老齢厚生年金の基本月額と総報酬月額相当額の合計を65万円と比べます。受給年度ごとの公式情報と自分の年金記録を使い、個別の受給額を確認してください。
確認した一次情報
日本年金機構「在職老齢年金制度が改正されました」
日本年金機構「在職老齢年金の計算方法」
日本年金機構「60歳以降も引き続き勤めます。勤めていても年金は受けられますか。」
本記事は一般的な制度の整理です。個別の年金受給額、就労、繰上げ・繰下げの結論を示すものではありません。受給前に日本年金機構、年金事務所または専門家へ確認してください。