NISAの含み損が不安なとき|売却・積立継続を判断する確認手順

NISAを始めたばかりの頃、含み損に対して漠然とした恐怖がありました。「自分がマイナスになったときに耐えられるだろうか」という不安です。私は2021年にインデックス投資を開始し、2022年の相場下落を経験しました。大きな含み損にはなりませんでしたが、それでも積み上げたはずの資産が一時的に目減りした感覚は、想像と現実の間に距離がありました。この記事では、そのときに何を考え、何をしたか、正直に書きます。
②お金を使う時期と家計余力
③商品のリスク・分散・保有理由
④売却・積立継続・積立額変更の判断
⑤筆者の運用結果を一般化できない理由

先に確認するのは「売るか」より資金の目的
含み損は、現在の評価額が取得額を下回っている状態です。売却前でも資産価値は下がっており、「売らなければ損ではない」とは言い切れません。一方、売却すればその時点の価格で損益が確定します。待てば必ず回復する保証もないため、お金を使う時期、商品のリスク、保有理由、家計余力から判断します。
2021年に投資を始めた背景
不動産投資を始めた後に「収支がマイナスになり続けている、このままではまずい」と感じ、インデックス投資の勉強を始めました。2021年から毎月一定額をeMAXIS Slim全世界株式に積み立て開始。当時は相場が高値圏だったため、始めたときから「ここからどこかで下がるはずだ」という意識がありました。
2022年の下落:最初に感じたこと
2022年、米国の利上げ局面に伴い世界的に株式市場が下落しました。私のポートフォリオも一時的にマイナスになりました。ただし積立歴が1年ほどだったため、含み損の絶対額は大きくなく、「思ったより動じない自分」に少し驚きました。これには理由があります。不動産投資で毎月赤字を垂れ流していた時期に比べれば、インデックスの含み損はリアルタイムで現金が出ていくわけではない。数字がマイナスに見えても、生活への影響は何もない。この「現金が減っていない」という感覚が、メンタルの安定につながっていたと思います。
含み損のときに私が確認したこと
私は2022年に売却せず、自動積立を継続しました。これは当面使わない資金で、広く分散された投資信託を保有し、生活費を別に確保していた筆者個人の判断です。近く使う資金を投じていた場合や、家計・商品・保有目的が変わった場合まで同じ対応を勧めるものではありません。
なぜ続けられたのか
私は、投資先が一社ではなく世界の株式へ分散され、長期間保有する方針だったため継続しました。ただし、世界経済の成長、指数の上昇、為替、投資信託の利益は保証されません。1年・2年の下落を必ず取り戻せるとも限らないため、信じるだけでなく目論見書、運用報告書、資産配分、手数料を確認します。不動産投資の損失経験も筆者の心理に影響しましたが、別商品の損失との比較は投資判断の根拠にはなりません。
判断前にそろえるもの
生活費と近い支出、保有商品の目論見書・運用報告書、資産配分、含み損率、積立額を一覧にします。本記事では、含み損への不安を理由に証券口座の開設を促す広告は掲載しません。
含み損についての考え方
| 選択肢 | 確認する条件 |
|---|---|
| 保有・積立を続ける | 使う時期が遠いか、家計余力、商品・分散・コストが方針と一致するか |
| 積立額を減らす・止める | 収入減、緊急資金、近い支出、許容できる値動きに変化がないか |
| 一部または全部を売却する | 必要資金、リスク超過、商品変更、資産配分の調整が必要か |
まとめ
2022年の下落局面で、私は積立を続けました。その後に評価額が回復したのは筆者の一事例で、当時の判断が誰にとっても正しかったことを証明しません。含み損を「必ず安く買える時期」と決めず、資金の目的、家計、商品、分散、手数料を確認してから対応を選びます。
2022年下落から現在まで:実際の数字で振り返る
| 時期 | 元本(累計) | 評価額 | 含み損益 | 筆者の記録 |
|---|---|---|---|---|
| 2021年8月(開始) | 3万円 | 3万円 | 0 | インデックス投資開始 |
| 2022年3月 | 21万円 | 約19万円 | ▲2万円(▲9%) | 初めて含み損を記録 |
| 2022年末 | 36万円 | 約33万円 | ▲3万円(▲8%) | 積立を継続 |
| 2023年末 | 72万円 | 約110万円 | +38万円(+53%) | 評価額が回復 |
| 2024年末 | 156万円 | 約310万円 | +154万円(+99%) | 株価・為替等の影響を含む |
| 2025年末 | 360万円 | 約530万円 | +170万円(+47%) | 一時下落後の記録 |
| 2026年5月 | 480万円 | 約700万円 | +220万円(+45%) | 記事作成時の記録 |
筆者の記録では2022年の含み損後に評価額が回復しました。ただし、元本も3万円から480万円へ増えているため、19万円から700万円への変化をそのまま運用益とは扱えません。積立額、相場、為替、期間が違えば結果も変わり、含み損の時期が必ず有利な買い場だったとは判断できません。
相場を見る頻度は自分の行動管理として決める
値動きを頻繁に見ると不安が強くなる人もいますが、確認頻度だけで運用成果は決まりません。重要なのは、商品の重要情報や家計の変化を見落とさず、感情だけで予定外の売買をしない仕組みを作ることです。
私は忙しい時期に投資アプリを見る回数が減り、自動積立を続けやすく感じました。これは筆者の行動上の工夫です。月1回など固定の確認頻度が全員に適切とは限らず、積立額、資産配分、手数料、必要時期は定期的に確認します。
| 確認場面 | 確認すること | 避けたい判断 |
|---|---|---|
| 定期確認 | 積立額、資産配分、手数料、目標時期 | 値動きだけを理由に予定外の売買 |
| 家計が変わったとき | 収入、緊急資金、近い支出 | 従来の積立額を無理に維持 |
| 商品情報が変わったとき | 運用方針、コスト、繰上償還等 | 過去の利益だけで保有継続 |
2025年の下落時も筆者は積立を続けた
2025年4月の米国関税発表などで株式市場が大きく変動した時期、筆者の記録ではポートフォリオ評価額が一時約100万円減りました。入出金履歴や時点別残高を公開した検証値ではなく、当時の概算です。
私は2022年と同じ方針で積立を続けましたが、その後の回復を事前に予測できたわけではありません。下落時に継続するかは、商品、保有期間、資金用途、家計余力を再確認して決めます。
よくある質問
Q. 含み損が大きくなっても売らなくていいですか?
A. 一律には決められません。使う時期、必要額、商品の分散・コスト、家計余力、当初の保有理由を確認します。10年以上使わない予定でも元本割れはあり、長期保有だけで回復は保証されません。近い将来に必要な資金や生活防衛資金を投じていた場合は、積立変更や売却も含めて見直します。
Q. 毎日値動きを見てしまいます。やめたほうがいいですか?
A. 値動きの確認で不安や予定外の売買が増えるなら、確認日を決める方法があります。ただし、頻度を下げても運用成果が良くなる保証はありません。商品情報、積立額、資産配分、家計の変化は定期的に確認します。
Q. 急落が来たらどうすべきですか?
A. まず、近く使うお金や生活費が不足していないか、商品と資産配分が当初方針に合うかを確認します。急落の底や回復時期を正確に当てることは困難ですが、「何もしない」「積立を止めない」が全員の唯一の正解ではありません。必要なら積立額変更、リバランス、売却も比較します。
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本記事は筆者の運用体験を一般化せず、特定の証券会社・投資信託・売買判断を推奨するものではありません。