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🏠 家計管理📅 2026年10月24日⏱ 読了 11分

子ども・子育て支援金で手取りはいくら変わる?|給与明細の見方と年収別の目安

白紙の給与明細に見立てた書類、電卓、哺乳瓶とベビーシューズ、コインを並べたイラスト
📌 この記事の要点
令和8年4月分の保険料から医療保険料とあわせて徴収が始まった子ども・子育て支援金について、会社員の支援金率0.23%と労使折半、標準報酬月額・年収別の本人負担の目安、賞与・育休中の扱い、給与明細で確認する場所を、こども家庭庁の資料にもとづいて整理します。

2026年(令和8年)4月分の医療保険料から、会社員の給与から「子ども・子育て支援金」の徴収が始まりました。「実質負担はない」と国は説明していますが、給与明細を見て「手取りはいくら減るのか」と気になる人も多いと思います。

結論から言うと、会社員の本人負担は、標準報酬月額が30万円の人で月345円(筆者計算)です。 この記事では、こども家庭庁の資料にもとづいて、制度の仕組み、年収別の目安、賞与や育休中の扱い、給与明細で確認する場所を整理します。

📌
この記事について
筆者(KENTA)は準大手ゼネコンの施工管理をしている会社員です。自分の給与明細で実際に支援金がいくらだったか、といった体験は、この記事には書いていません。国の公表資料と、筆者の計算(試算)で整理した内容です。実際の負担額は、加入している健康保険、標準報酬月額、賞与の額で変わります。個別の金額は、勤務先の給与担当または加入している健康保険に確認してください。

結論:先に5つのことを押さえる

  1. 徴収の方法は「医療保険料にあわせて」。令和8年4月分の保険料から(会社員は5月の給与天引きから)
  2. 会社員(被用者保険)の支援金率は、令和8年度は0.23%。月額は「標準報酬月額 × 0.23%」で、半分を会社が負担する
  3. 本人の負担は、標準報酬月額30万円で月345円(筆者計算)。国の公表では、被用者保険の被保険者1人あたりの平均は約500円(令和8年度)
  4. 賞与からも徴収される(標準賞与額 × 0.23%、半分は会社負担)。育休・産休中は、会社員は免除される
  5. 負担は年々増える見込み。国は令和9年度に平均600円程度、令和10年度に800円程度(被用者保険の被保険者1人あたり)と見込んでいる

子ども・子育て支援金とは

こども家庭庁によると、子ども・子育て支援金は、児童手当の拡充など、子育て支援を強化するための費用に充てる制度です。年金制度や医療保険制度と同じように、社会全体で支える仕組みとして、医療保険料とあわせて、すべての世代と企業から集めます。

国は、集めたお金の使い道を子育て関係に限っていると説明しています。支援金で賄う給付の例として、次のものが挙げられています。

給付の例内容・開始時期(国の資料による)
児童手当の拡充所得制限なし、高校生年代まで延長、第3子以降は月3万円。令和6年10月分から
妊婦のための支援給付妊娠届出時に5万円、妊娠後期以降は妊娠しているこどもの数×5万円。令和7年度から
出生後休業支援給付両親ともに14日以上の育児休業を取った場合、最大28日間、手取りの10割相当。令和7年度から
育児時短就業給付こどもが2歳未満の期間に時短勤務を選んだ場合、時短勤務時の賃金の原則10%。令和7年度から
こども誰でも通園制度保育所等に通っていない0歳6か月から満3歳未満のこどもが、時間単位等で利用できる。令和8年度から全国実施
育児期間中の国民年金保険料免除国民年金の第1号被保険者が対象。令和8年10月分から

国は、これらの給付の拡充が、こども1人あたり約146万円になると説明しています(こども家庭庁)。

会社員の負担額はいくら?

計算の仕組み

会社員(被用者保険)の支援金は、次の計算です。

  • 支援金額(月額)= 標準報酬月額 × 支援金率(令和8年度は0.23%)
  • この半分を本人、半分を会社が負担する(労使折半)
  • 賞与にも、標準賞与額 × 0.23%がかかる(半分は会社負担)

標準報酬月額は、毎月の給与(残業代、通勤手当などを含む)を、決められた区分にあてはめた金額です。給与の額面とは、少しずれます。

標準報酬月額ごとの本人負担(筆者計算)

標準報酬月額支援金の合計(月)本人負担(月)本人負担(年・賞与なし)
20万円460円230円2,760円
25万円575円約288円約3,450円
30万円690円345円4,140円
36万円828円414円4,968円
44万円1,012円506円6,072円

(標準報酬月額 × 0.23% ÷ 2 で計算。端数の処理は、健康保険によって数円違うことがある)

年収別の目安(賞与を含む。筆者計算)

賞与も含めた年間の総報酬(標準報酬月額×12か月+標準賞与額)に0.23%をかけて、半分にした額です。

年間の総報酬本人負担(年)月あたり
300万円3,450円約288円
400万円4,600円約383円
500万円5,750円約479円
600万円6,900円575円
800万円9,200円約767円
1,000万円1万1,500円約958円

(総報酬 × 0.23% ÷ 2。標準報酬月額・標準賞与額には区分と上限があるため、実際の金額とは差が出る。令和8年度の年収別の公式の試算は、確認できなかった)

筆者の計算では、年収400万円で月383円、年収600万円で月575円程度です。国の公表する被用者保険の平均(約500円)と、同じ程度の水準です。

国の公表している平均額

こども家庭庁は、令和8年度の平均として、次の額を示しています(事業主負担を除く、本人の拠出分)。

加入先令和8年度の平均
被用者保険(被保険者1人あたり)約500円(協会けんぽ450円、健保組合550円、共済650円)
国民健康保険(1世帯あたり)約300円
後期高齢者医療(1人あたり)約200円

加入者1人あたりの全制度平均では、令和8年度250円 → 令和9年度350円(見込み) → 令和10年度450円(見込み) と増える見込みです。被用者保険の被保険者1人あたりでは、500円 → 600円 → 800円(見込み)とされています。

また、令和10年度の年収別の参考値(被用者保険、総報酬ベース、本人負担)は、年収200万円で月350円、400万円で650円、600万円で1,000円、800万円で1,350円、1,000万円で1,650円(国の資料)です。筆者計算の令和8年度(年収400万円で月約383円)と比べると約1.7倍にあたります。これから負担が増えていく見込みであることは、知っておいたほうがよいと思います。

賞与・育休・産休の扱い

こども家庭庁の事業主向けのリーフレットには、次のように書かれています。

  • 賞与にも支援金がかかる。 健康保険や厚生年金保険と同様。賞与額(標準賞与額)に0.23%
  • 育児休業中・産前産後休業中は、会社員は免除される。 医療保険料や厚生年金保険料と同様
  • 海外赴任中でも、日本の健康保険に加入している人は、支援金を拠出する

賞与の例(筆者計算):標準賞与額が60万円のとき、支援金は合計1,380円、本人負担は690円(60万円 × 0.23% ÷ 2)です。夏冬の2回なら、本人負担は計1,380円になります。

手取り全体を確認するときは、年収1,000万円の手取りを給与明細と源泉徴収票で確認する方法もあわせて参考にしてください。

給与明細で確認する場所

明細のどこに出る?

こども家庭庁の事業主向けリーフレットによると、保険料の内訳として支援金額を示すことは、法令上の義務ではありません。 一方で、制度が社会全体でこどもや子育て世帯を応援する趣旨であることをふまえて、給与明細に内訳を記載する取り組みへの理解・協力を国が依頼しています。

そのため、会社によって、次のどちらかになります。

  • 「健康保険料」の中に含まれていて、別の行では見えない
  • 「子ども・子育て支援金」などと、内訳が別の行(または備考欄)に書かれている

確認する順番(筆者の整理)

順番確認すること
①令和8年5月の給与明細と、4月の給与明細の「健康保険料」を比べる
②内訳の行(支援金)があれば、金額を確認する
③「標準報酬月額」が明細に書かれていれば、その額 × 0.23% ÷ 2 と比べる
④差が大きい、分からないときは、会社の給与担当、または加入している健康保険に聞く

注意点として、健康保険料は、支援金以外の理由でも変わります。 標準報酬月額の見直し、40歳になって介護保険料が加わること、保険料率の改定などでも変わります。また、天引きの時期は会社によって違います。前の月と比べて健康保険料が変わっていても、全部が支援金とは限りません。 明細の内訳か、会社の通知で確認するのが確実です。

「実質負担なし」ってどういう意味?

国は、支援金の導入にあたって、社会保障の歳出改革などによって、社会保険の負担を軽減させる範囲内で導入するので、支援金による実質的な負担は生じないと説明しています。

ただ、これは、国全体の社会保険料の負担を平均してみた場合の説明です。個人の給与明細で見ると、支援金の分だけ、保険料の額は増えます。 歳出改革で、どの保険料がいくら軽くなるかは、人によって見え方が変わります。

筆者の考えでは、この制度の捉え方は2つあると思います。

  • 手取りへの影響は、月数百円程度で、金額自体は大きくない。ただし、毎月の天引きなので、積み上がる。令和10年度の見込みでは月650円(年収400万円)、年7,800円になる
  • 児童手当や育児休業給付など、子育て世帯に給付される側でもあるため、世帯によって、受け取る額と払う額のバランスが違う

制度の賛否はここでは扱いません。自分の世帯で、いくら払って、どんな給付が使えるのかを知っておくことが、まず役に立つと考えます。

よくある質問

独身でも払いますか?

払います。こども家庭庁は、こどもたちは成長して社会保障制度の担い手になるため、独身の人や高齢者を含む、すべての世代と企業で支える仕組みとしている、と説明しています。

共働きの場合は、2人分払いますか?

それぞれが会社員で、それぞれ自分の健康保険に加入している場合は、それぞれの給与から徴収されます。扶養されている配偶者や子は、会社員の健康保険では、保険料を別に払わないのが一般的です(保険料は被保険者に課されるため)。個別の保険は、加入先に確認してください。

国民健康保険の人はどうなりますか?

国民健康保険、後期高齢者医療は、被保険者のみが負担します(事業主の負担はない)。令和8年度の平均は、国保が1世帯あたり約300円、後期高齢者が1人あたり約200円と、国は公表しています。

一人親方や自営業はどうなりますか?

国民健康保険(または建設国保など、加入している健康保険)の保険料に含まれます。加入先の保険料のお知らせで確認してください。

問い合わせ先は?

こども家庭庁のコールセンター(0120-303-272、受付9時〜18時、日曜・祝日を除く)があります。

確認した一次情報

  • こども家庭庁「子ども・子育て支援金制度について」(ウェブページ)
  • こども家庭庁「子ども・子育て支援金制度について」(令和8年3月)、「子ども・子育て支援金の概要について」(令和7年12月26日)
  • こども家庭庁「被用者保険加入者向けリーフレット」「事業主向けリーフレット」(令和8年4月1日更新)

詳細は sources.md に記載しています(草案段階。公開時は本文末尾に出典を残す)。

おわりに

子ども・子育て支援金は、会社員の本人負担でいえば、月数百円という金額です。ただ、毎月の天引きなので、給与明細で一度、確認しておくと、納得しやすいと思います。

筆者としては、今後の見込み(年収400万円の例で、令和10年度は令和8年度の約1.7倍)も含めて、手取りへの影響を、年額で捉えておくことをおすすめします。

この記事は、国の公表資料にもとづく一般的な情報です。個別の負担額は、加入している健康保険と勤務先の給与担当に確認してください。

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KENTA
建設業勤務・30代。投資と家計管理の試行錯誤を記録しています。